福島の豊かな海の魅力や「常磐もの」と呼ばれる福島の水産物のおいしさや安全性を知ってもらおうと、復興庁は7月30日~8月31日の間、福島県新地町の「新地町海釣り公園」で「わくわくドキドキ!大物を狙え! ふくしま夏休み海釣り大会」を開催した。東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故からの復興応援が目的。大会期間中、多くの人が海釣り公園に来場し釣果を競った。「常磐もの」をさばいて味わう料理教室も開かれ、参加者は釣って、食べて、福島の海の魅力を実感していた。
大勢の釣り人でにぎわった新地町海釣り公園
甘い パチスロ
「最初は何が釣れたのかまったく分からなかった。周りも何だ、何だと騒ぎになった」
こう興奮気味に語るのは、102センチのダツを釣り上げ、上層部門で1位に輝いた水戸市の滑川薫さん(51)。ダツはサンマやサヨリなどと同じ仲間で細長い体が特徴。滑川さんは釣具店に勤める釣りのベテランだが、釣り上げたのは初めてという。「とにかくビックリ。たくさんの魚種が釣れる釣り場だとは知っていたが、改めて福島の海には多様な魚がいるのだと実感できた」。
上層部門で1位のダツを釣り上げた滑川薫さん
大会ナビゲーターを務めた2代目アングラーズアイドルのそらなさゆりさん(左)とイベント参加者
大会会場の「新地町海釣り公園」は、2011年の東日本大震災の津波で大きな被害を受けたが、釣り場を大幅に拡張し19年に再開された。近くにある火力発電所で冷却用に使われた1~2度ほど温度が高い温海水が渦潮のように流れ込み、そこに多くの魚が集まってくる。小魚を追ってブリやカンパチ、ヒラマサなどの大型回遊魚がやって来るほか、クロダイやイシダイ、ヒラメなどが根付いて大きく育つため、〝大物〟が狙える釣り場として人気がある。
新地町観光協会海釣り公園事業リーダーの目黒淳さんは「『常磐もの』は、季節ごとにたくさんの種類の魚が獲れるということを象徴するような釣り場」と、その魅力を語る。
親子部門1位に輝いた木村嘉伯さん
もちろん、「常磐もの」は食べても絶品。親子部門で1位となった宮城県名取市の木村林伯さん(50)と嘉伯さん(19)の親子は、40センチのヒラメを刺し身で味わった。林伯さんは「船釣りではなく、丘釣りでヒラメが釣れるところはめったにない。常磐もののヒラメは脂ののりが良く、うま味が濃くておいしかった」と絶賛した。
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親子部門で3位に入った名取市の工藤敦司さん(47)と柊哉君(11)の親子は、入賞した29センチのカンパチのほか、シマアジとベラを釣り上げ、塩焼きで食べ比べたという。柊哉君は「思ったより引きが強かった。シマアジが一番おいしかった」と、大喜びだった。敦司さんは「検査もしっかり行われているので、安全性に不安はない」という。
親子部門で3位になった工藤柊哉君
中層部門で48センチのクロダイを釣り上げ1位となった名取市の岩﨑慶之さん(39)は近所の人にもお裾分けして海の恵みを楽しんだ。「福島や地元の宮城の海では、おいしくて安心、安全な魚がたくさん取れる。もっと多くの人に食べて、訪れてほしい」と話していた。
親子部門の2位に入った添田葵さん
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大会は、期間中に海釣り公園で釣った魚を専用ゲージで計測しhey 鏡 2を撮り、大会ホームページに登録し大きさを競う方式で実施。魚種ごとの上層、中層、底物と魚種は問わない親子部門の4部門を設け、入賞者には、ヒラメやノドグロの刺し身、うに貝焼き、福島牛の豪華な福島県産食材セットが送られた。
親子部門
第1位 木村林伯さん(宮城県) ヒラメ40センチ
第2位 添田葵さん(福島県) カンパチ35センチ
第3位 工藤柊哉さん(宮城県) カンパチ29センチ
上層部門
第1位 滑川薫さん(茨城県) ダツ102センチ
第2位 岩永篤さん(福島県) ブリ82センチ
第3位 佐藤優一郎さん(福島県) ブリ75センチ
中層部門
第1位 志賀瑛太さん(福島県) クロダイ48センチ
第1位 岩﨑慶之さん(宮城県) クロダイ48センチ
第3位 中島未来さん(福島県) クロダイ47センチ
中層部門で1位に入賞したクロダイ
底物部門
第1位 志賀翼さん(福島県) ヒラメ64センチ
第2位 佐藤柊也さん(福島県) クロソイ43センチ
第3位 三浦泰さん(福島県) マゴチ41センチ
底物部門で1位となったヒラメ
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料理教室で「常磐もの」の料理を味わう参加者
大会開幕前日の7月29日には、オープニングイベントとして「釣って、さばいて、食べよう! ふくしま親子海釣り大会」が開かれ、県内外から19組52人が参加した。家族対抗の釣り大会のほか、「常磐もの」のワラサ(ブリ)をさばいて味わう料理教室やゲストによるトークショー&クイズ大会を楽しんだ。また、期間中の8月22日にも、親子で大会に参加し、「常磐もの」のヒラメをさばいて、味わう体験イベントを実施した。
料理教室で魚のさばき方を教える上田勝彦さん
オープニングイベントには、元漁師、元水産庁職員で〝魚の伝道師〟として活動する上田勝彦さんが料理講師として参加。料理教室ではワラサのさばき方や刺し身の漬け、煮物の作り方を伝授し、参加者にふるまった。
「釣りの楽しさを知り、料理やクイズを通じて福島の魚のことを知ることができて楽しかった」
「生き物が食べ物に変わることが体験できる貴重な機会になった」
「魚料理は臭みが全くなくて驚いた。教え方が上手で分かりやすかった」
「常磐もの」のおいしさや安全性を学ぶクイズ形式のトークショーも行われた
参加者は釣って、さばいて、食べるという〝食体験〟を通じて、福島の豊かな海の魅力と「常磐もの」のおいしさを実感した。
トークショーに登壇した福島県相馬市の魚仲卸事業者の飯塚哲生さんは「福島では水揚げごとに毎日、全魚種の(放射性物質)検査を行っている。これからも安心、安全でおいしい魚をお届けしたい」と述べた。上田さんは「風評は本当のことを知る努力を怠ったときに起きる。自分で知って学ぶ機会にしてほしい」と訴えた。
(提供復興庁)