高安を押し出した大栄翔=福岡国際センター(撮影・渋井君夫)
大相撲九州場所3日目(14日、福岡国際センター)大栄翔は立ち合い、高安のもろ手突きに思い切り当たれず、圧力はかけられなかった。高安も突ききれず、すぐはたきにきて、大栄翔は一瞬危なかったが、よく残した。稽古のたまもので、その後も高安が2度、3度とはたいても体勢は崩れず、下から下からと攻めて押し出した。
迷いがなく、とにかく攻めようという相撲は見ていて気持ちがいい。高いところ(大関)を意識して、積極的に出稽古するなど稽古も十分のようだ。目下、年間最多勝争いでトップ(54勝)というのは安定感の表れだ。大関陣と比べても内容的に遜色はない。順調なスタートで優勝争いも期待できそうだ。(元大関武双山)